●20000318 リチウムイオンバッテリの充電

!DANGER! ここ記載しているコンテンツをマネすると、死亡または負傷する恐れがありますのでやめましょう。

 (冒頭から脅し的なのだが、リチウムをなめてかかるとマジで発火するらしいです)

【疑い】
 ここで交換となったリチウムイオンのバッテリパックであるが、
まだ使えるのではないかという疑念が拭いきれないでいる。

え、本当にお陀仏となったの?

そこで、充電を手動でやってみることにした。

【リチウムイオン充電法】

その前に、リチウムイオン2次電池の充電条件をご紹介しよう。
(トラ技1999年12月号からのパクリです)

1.充電電流はセルあたり1C以下
  たとえば、1800mAHのセルであれば、充電電流は1.8A以下に設定する。
  しかし、充電前の端子電圧が2.5V以下の場合は0.1C程度で1時間ほど充電する必要がある。
  通常使用の場合、放電終止電圧がセルあたり3.0Vのため、充電電流は1C以下に設定できる。

2.充電終止電圧はセルあたり4.2V
  定電流充電を行うと、次第に端子電圧が上昇する。そのときの端子電圧は4.2Vを超えてはならない。

意外とシンプルな条件である。これならば俺でもできそうだ。

【スペシャル充電器】

可変タイプ3端子レギュレータ登場

コイツの何がスペシャルかというと、ブレッドボードで特別に作ったからスペシャルなのです。(笑)
回路はオーソドックスで基本的なものなので回路図は割愛させていただく。
(と言うよりこの写真で回路図引けますね)

電源は8VのACアダプタを使用した。
3端子レギュレータ(LM317T)の出力電圧は4.3Vに設定しておく。
バッテリに流れる電流を制限するために0.5Ωの抵抗をシリーズに接続する。
(ここではエナメル線で代用)

これで超簡単な充電器が完成。
こいつをパッテリパックのセルに直で繋ぐ訳だ。

おさらいすると、

・充電終止電圧は4.2V。これは3端子レギュレータが4.3Vでガードしてくれるとはいえ、充電が終わったか否かを判断するために端子電圧を監視しなければならない。

・充電電流は1C以下。これは繋いで見ないと分からない。いったい何A流れるか。
 使用するバッテリセルは1800mAHの2並列である。それの1Cということは、3.6Aまでは流しても平気だ。

電圧監視は必須です。

そして接続。
レギュレータがぐんぐん熱くなる。Pentium用のヒートシンクがここで役立っているが、これも結構熱い。
しかし手で触れない程ではないので大丈夫だ。

電流をチェックするために、電流制限用の0.5Ωの端子電圧を計測。0.2Vぐらいだ。
ということは、0.4A。え、それだけしか流れていないのか!
(1Cまで到達していないので全く心配ないのだが。)

この条件で充電していくと・・・
電池容量は3.6AH、充電電流は0.4A。満充電になるには9H!
このパックは2並列セルが3組入っているので、27Hかかることになる。
まあいいさ。1週間かかっても充電してやるぞという気分になっていたのだが、なぜか一組40分位で終了。

【試放電】

早く充電が終了したのは意外な結果だった。おかしい。充電ほやほやのセルを試しに放電させてみることした。

ここで注意しなければならないことがひとつある。
放電終止電圧を3.0Vとしなければならないことだ。こいつを守らないとセルの寿命は確実に縮む。

初期放電電流を500mAとして放電を開始させてみた。
すると、20分ぐらいで放電終止電圧3.0Vに達するではないか。

・・・ということは、単純に計算すると、
20/60*500=167mAH

新品の3600mAHと比較すると4.6%の容量だ。
このパックは新品で3時間持続していたのだが、これだと8分しか持たない計算になる。

【結論】

やはりお陀仏ってことでした。
素直にポイしたいところだが、また何かのネタになるかなと思い部品箱に放り込んでおきました。

オーディーへのMail

ホーム