●  20111109 軽トラのタイヤを手組みしてみた

【そろそろ交換時期ってことで】

ウチの軽トラのタイヤが交換時期に差しかかった。残り溝は1.5mm位だ。
車検はパスできるかも知れないが見た目にショボイので交換することにした。
店で交換すると、安い所で1.6万〜と大して費用は掛からないのだが、今回は自分で作業することにした。
チェンジャーなどあるはずもないので、いわゆる手組みとなる。

一応断わっておくが、自分で手組みすると金額としては安く済むのだが、注文や廃棄の手間や費用、ホイールに傷が付く、バランス取りなし、危険が伴う・・・とマイナスポイントも多いので割には合わないと思う。

それを敢行するのは趣味だからに他ならず、これは趣味の車いぢりの一つとして記したメモである・・・

【タイヤレバー】

まず、タイヤをホイールから外すときに必要なタイヤレバーだが、今回使ったものはこちら。
愛用タイヤレバー

バイク用として買ったヤツではあるが、こいつは表面が滑らかでホイールやタイヤに傷が付きにくい。また、ヘラの部分が薄くて狭い所でも差し込みやすく、使いやすい。
逆にヘラの部分が厚いと嫌になる位使いにくくて作業時間が大幅に増えてしまう。
新調する人には是が非でもこのタイプを推奨する。それと湾曲が少な目が良いと思う。
今回の作業ではこれを2本だけ使った。

【耳落とし】
耳とはビードのことで、耳落としとはビードをホイールから外す作業を言う。タイヤ交換には必須となる作業だ。

モトクロッサーのタイヤだと、チューブタイプなのでビード落としは踵で踏んづけるだけのことで済んだ。
試しに軽トラのタイヤで同じようにやってみたが、ビードがずれる気配もなかった。
チューブレスタイヤであるから、ビードが気密性を保つべくガッチリ嵌っているのだ。軽トラタイヤと言えども足で落とすことは出来なかった。
ビードブレーカーなる専用の道具があると簡単に落とすことが出来るのだが、そんな気の利いたツールは無い。
そこでだ。
まずは家にあるMPVという重たい車で踏みつけてみた。
後輪だがこいつは4WDでリアも重く片輪で400kg以上はあると思う。
ぐしゃっと。

落ちた。が、この後、MPVを移動させたときに軽トラのホイールが内側に立ち、MPVのホイールに当たって傷が入ってしまった。
新しい車ではないのだが、少し鬱な気分になる。
こんな調子で4本*2面作業すると大鬱に至ること確実だ。
こうなったら多少傷が入っても精神的ダメージが少ない別の車(軽4)の前輪で踏んだが、軽いせいかビードの落ちがイマイチという結果となった。

ほかの方法・・・ジャッキを使ったものなど、考えては見たが安定して確実に落とす方法が思いつかず、ここは横着せずタイヤレバーを使って地道に落とすことにした。

まず、ビードとホイールの間にシリコーンスプレーを吹いておく。これで滑りやすくなり後の作業が楽になる。
そしてタイヤレバー2本を両手に持ち、ビードとホイールの間に差し込み、手前側にこじる。
撮影しながらなので1本ですが、2本でやります

この作業ではビードを完全に溝に落とすことは出来なくて、せいぜい1cm弱ずれるだけだが、構わずそれを繰り返して円周30cmぐらいの範囲を行う。
最後にその範囲の真ん中の部分を踵で「ガッガッ」と踏めばビードは「ボコッ」と音を立てて落ちる。
この時、踵が固い靴の方が良い。ビードに力が集中する。

耳落ちました

【タイヤをホイールから外す】

外すコツと言えば、何といってもレバーを入れる反対側の部分を足か膝で押さえ込んでビードをしっかりと落としておく事だ。
これは、ホイールのトレッド面の中心というのは径が小さいため、その部分にビードを置いておけば、反対側のビードはホイール外周より外側に出すことが容易となる為。

ここまで外れれば楽勝

片面を外すのは特に難しいことはない。
しかし、もう一方の面を外すのはちょっと難しい。私はタイヤレバーのみで外したが、レバーによっては隙間に刺さらずに作業が困難な場合もある。
こういう場合は、ゴムハンマーでタイヤを叩いて外す。

【新しいタイヤを入れる】

ヤフオクで仕入れたタイヤがコレだ。FALKEN 145R12-6PR。
私はそれほど積まないので6PRで充分だが重積載の場合は8PRが必須になると思う。
FALKEN-私は結構好きなブランドです

こいつは4本送料込で1万円しなかった。この荷姿はコストの安さを物語っているといえよう。
ビード部分にもPPバンドが直接当たっていて、エア漏れしないかがちょっと心配であった。

まず、タイヤの中にゴミなど入っていないか確認して、ビードにWAKO'Sのシリコンスプレー(SL)を吹いておく。
このスプレーはビードクリームの代用品として使うものだ。ゴムを侵さないので心配はない。

後はタイヤの軽点とバルブの部分を合わせて、タイヤレバーを使って組み込む。タイヤを外すよりは楽な作業だ。

【ビード上げ】

ビード上げとは、ビードをホイールのリムの部分にはめ込む作業なのだが、普通は一気に空気を入れることで行う。
具体的には、バルブの虫を外して、エアコンプレッサーから一気に空気を流し込むのだ。
素人には敷居が高そうに見えるが、自転車用のハンドポンプで上がるのだろうかと、ダメ元で試してみた。
ハンドポンプでビード上げ可能かどうか確認中

意外にも上がった。
ビード上げ前の状態を良く見てみると、ビードとホイールに隙間がないようだ。このおかげでハンドポンプでチマチマ入れてもビードが上がったのだ。
ハンドポンプでもタイヤ組は「可能」ということを実証したのだ。
しかし所定の圧=2.6kまで充填、しかも4本するとなると猛烈に疲れるのではないかと考えた次の瞬間、そそくさと物置に電動コンプレッサーを取りに行ったのだった。
こちらの方が楽です

1本だけ、待てど一向にビードが上がらないものがあったが、ポンプを回した状態でホイールをちょいとずらしたら難なくビードが上がった。

これで難なくビード上げに成功した訳だが、失敗した場合は次の方法を試してみるつもりであった。
・自転車のチューブを片面のビードの隙間に入れて漏れをなくし、反対面のホイールとビードを密着※させて片側のみビード上げする。そして一旦空気を抜く。その後チューブを外し、その面を密着させてビード上げを行う。
 ※ホイールとビードを密着させるには、ホイールを押し込めばよい。
・呉5-56やパーツクリーナーのガスをタイヤ内に入れ、そのガスに火をつけ内部のガスを急激に膨張(爆発?)させてその圧力を利用する。これをする場合は燃焼後のガス収縮でビードが落ちないよう、バルブをあらかじめ抜いてから爆発処理を行う。

【作業を終えて】

・行程内で一番キツイというか手間がかかった作業は耳落としであったが、タイヤレバーを使った作業でも慣れれば大したことは無い。
・私の買ったタイヤとホイールの組み合わせでのみ実現できたのかも知れないが、最低限必要な道具は、
 空気入れ(タンク付コンプレッサーがベスト、電動がベター、ハンドポンプでも可)、タイヤレバー、シリコーンスプレー(WAKO'S SLなど)、バルブ虫回し
・走りこんでみた感想であるが、80km/hでも気になるブレはなかった。バランス取りはするに越したことはないが高速を走らないのであれば不要だと思う。もともと快適性が低い車なので微振動に気が付いていないだけかも知れない。
・ハンドルが軽くなった。交換前は左に少し流れる癖があったがそれが軽減された。というか殆ど無くなった。偏摩耗が無くなったおかげかと。
・簡易梱包で心配であったが、一応エア漏れなどの不具合は皆無だ。
・所要時間は休憩等入れて3Hぐらいであった。
・廃タイヤの処理について:私の住んでいる市では年1回有料回収を行っているため、その時まで物置に保管している。




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